女性にスポットライトを

ウクニ女性グループは2010年に結成され、ムル・バイヤー地区の僻地で暮らす女性たちの経済的な自立や、地域コミュニティへの参加を目的としています。メンバーは7つの自治区の194名の女性とその家族から構成されており、今でもその数を増やしています。彼らの暮らすコミュニティは都市への道路など、社会インフラが整っておらず、得られる収入はパプアニューギニアの中でも低水準でした。その中でも、女性たちは労働の機会が得ることができず、経済的にもコミュニティの中でも低い立場にあります。このような状況においては、自分たちの子供に十分な教育を与えることを諦めなくてはならず、将来への不安が彼女らを苦しめていました。そのような厳しい環境に置かれていたコミュニティにおいて、この団体が結成されコーヒーによる収入源がコミュニティにできたことは、人々にとっての希望となりました。コミュニティで暮らす男性たちもこれを歓迎し、メンバーの活動への協力を惜しみません。こうして女性たちに労働の機会が生まれるとともに、コミュニティの活性化が進んでいきました。インフラが整っていない為に起こる輸送の問題など、課題はまだまだ存在していますが、男性女性、関係なく協力しあいコミュニティを作り上げる彼女らの活動は、同じような問題の残る地域にとっての1つの解決策として注目されています。

応援者たち

ウクニ女性グループは数多くの団体が支援を行っています。中でもとりわけ代表的なのは輸出業者であるPNG Coffee Exports とパプアニューギニア国内で女性の支援活動を行うNGO Feili PNGです。PNG Coffee Exportsは主にコーヒー栽培のサポートを行い、コミュニティにトレーニングセンターを寄贈。その場を利用してメンバーに向けて、栽培に関するセミナーを開催し、付加価値の高い良質なコーヒーを栽培するための教育に力を注いでいます。また実際の作業に必要となる糸のこや剪定バサミなどの備品の提供し、輸送や収穫されたコーヒーの保管において責任をもって取り組んでいます。一方Feili PNGはメンバーの生活支援に取り組んでおり、現地にソーシャルワーカーを派遣、農園で人々の暮らしの中で起こる問題を親身に受け止めて、医療などの必要なサービスを提供しています。Feili PNGはオーストラリアに支援組織を持ち、オーストラリア国内で彼女たちのコーヒーのプロモーションやセールスにも取り組んでいます。